万年筆のインキについて(2)

このようなブルーブラックインキの問題に対して、アメリカで考えられたインキは
染料の特性に着目したものでした。

染料インキは水に溶けやすく、仮に毛細管に詰まったインキでも新しいインキを
入れることで溶かし、流し出してしまうのです。

アメリカ製インキは染料インキが主流となり、インキが非常にスムースに流れ
戦後日本にもパーカー、シェーファー、エバーシャープ、ムーアと多く輸入される
こととなりました。当時モンブラン、ペリカンなどを圧倒していました。

詳しくはまたの機会に述べますが、このインキによってウォーターマンによる
毛細管現象を応用したインキコントロール万年筆がその機能的完成をしたといえます。